大きな東京駅の一角の東京ステーションギャラリーで
モランディの作品を鑑賞。
ささやかに置かれたビンやカップや花瓶たちが
静かに会話している淡いグレーの空間には、
日常の喧騒から逃れた静かな時間が流れる。
モチーフの知っているものの形を追いながら
取り囲む背景を見てみると絵筆の動きがよくわかる絵具の痕跡。
作者が見つめていたモチーフと描いている手を同時に意識させられる。
時間、空気、モチーフといったそこにあったものが
ここに確かにありますと示されているよう。
時おり、ガタンと揺れがあり、電車が近くに走っている今の空間に意識が戻ってくる。
作品を味わっている自分が今ここにいるんだな。
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